60 代のお客様に喜ばれる会員証の設計 — 小さなお店で気をつけたい 6 つのこと
常連の 60 代のお客様に「デジタルの会員証、難しそう」と思わせない設計は、実はお店側の気配り次第です。アプリの案内、説明の長さ、会員ページの見せ方、特典の伝え方、失くしたときの安心まで。長く通ってくださっているお客様との関係を大切にしながら、無理なく会員化を進めるための 6 つのポイントをまとめます。
執筆: 水野亮人
「デジタル会員証、うちの常連さんには難しいかな」
小さなお店のオーナー様と話していて、いちばん多く伺うのがこれです。「新しい会員証、うちの常連さんは 60 代 70 代の方が多いから、難しいって思われそうで」。
気持ちは、とてもよくわかります。長く通ってくださっているお客様の関係を大切にしたい。それが小さなお店の一番の資産です。「新しいもの」でその関係を崩したくない気持ちは、自然な感覚だと思います。
でも、実は 60 代のお客様は、私たちが思っている以上にスマホを日常的に使っています。総務省の調査でも、60 代のスマホ保有率は 90% を超えています。LINE も、YouTube も、地図アプリも、日常的に使いこなしている方が大半です。
「使えない」のではなく、「はじめて触るものに、時間をかけて安心したい」だけ。ここを間違えないのが、60 代のお客様に会員証を届ける入口です。
この記事では、TAGPPI のような NFC 会員証を 60 代の常連さんにお渡しするときに、お店側で気をつけたい 6 つのことをまとめます。技術の話ではなく、お渡しの現場で起きることに絞った実務寄りの内容です。
気をつけること ①:「アプリを入れて」と絶対に言わない
60 代のお客様がデジタル会員証で最も苦い経験をしているのが、「アプリのダウンロード」です。「App Store で〇〇と検索して、青いアイコンを…」の時点で、大半のお客様は諦めます。
TAGPPI の強みは、アプリのダウンロードが一切いらないことです。お客様のスマホにキーホルダーをかざす(Suica を改札にかざすのと同じ動作)だけで、会員ページが開きます。
だから、お渡しのときの言い方はシンプルにできます。
- ○: 「スマホにこれ、かざしてみてください」
- ○: 「Suica と同じ感じでかざすだけです」
- ×: 「アプリを入れて、その中で登録してください」
- ×: 「まず QR コードを読み取って、URL を開いてください」
お客様の口から「アプリ入れないといけないの?」と聞かれたら、そこで会員化のハードルはグッと上がります。先回りして「アプリはいりません」と伝えるだけで、体感が変わります。
気をつけること ②:説明は 15 秒以内に収める
オーナー様の側は、新しい会員証について「せっかくだから丁寧に説明しないと」と思いがちです。でも、レジ前で 60 代のお客様に長い説明をすると、後ろの人にも申し訳なくなって、お客様が「もういいです」と断る流れになりがちです。
会計と会員化の説明は、次の 3 つに絞ります。
- 1. 「新しい会員証を今日から始めていまして」(3 秒)
- 2. 「アプリは要らなくて、これにスマホをかざすだけです」(5 秒、実物を見せる)
- 3. 「よかったら試してみますか?」(3 秒、選択を委ねる)
合計 11 秒。かざしていただく時間を含めても 15 秒以内。これで「重い勧誘」にならず、お客様も気軽に試せます。「気に入ったら、また来るときに使ってみてください」と最後に添えると、押し付け感がゼロになります。
気をつけること ③:会員ページは「文字大きめ・情報少なめ」が正解
会員ページのカスタマイズができるお店は、つい情報を詰め込みたくなります。SNS のリンク、ブログ、最新情報、クーポン、ポイント履歴。全部載せたくなります。
でも 60 代のお客様が最初に見て嬉しいのは、ほぼ 3 つだけです。
- 自分のポイントが今いくつ貯まっているか(大きな数字で)
- いま使えるクーポンが 1 つか 2 つ、シンプルに
- お店の名前とロゴ(安心感)
TAGPPI の会員ページも、Business プランでオーナー様側で表示内容をコントロールできます。SNS や URL の追加リンクは「ページの下の方に、控えめに」置くのがおすすめです。「もっと知りたい人だけ、下にスクロールしたら見つかる」形が、60 代のお客様には優しい設計です。
上部から順に「ポイント → 使えるクーポン → お店からのお知らせ → 追加リンク」の順に配置し、それぞれの余白を広めに取る。これだけで「見やすい会員証」になります。
気をつけること ④:特典は「わかりやすくて、すぐ使える」
60 代のお客様が続けたくなる特典は、「10 ポイントで飲み物 1 杯無料」のような、ゴールが近くて明確なものです。
逆に離脱しやすい特典パターンはこちら。
- 「100 ポイントで 10% OFF」— ゴールが遠すぎて、途中で忘れる
- 「毎月変わる特典」— 覚えるのが手間になる
- 「ランクによって特典が変わる」— 制度が複雑で伝えづらい
はじめて会員証を試すお客様には、「わかりやすい 1 つの特典」に絞ります。運用が安定してから、季節限定の特典を追加するくらいがちょうどいいです。
特典を受け取るときも、お客様に難しい操作を求めない。お店のスマホにキーホルダーをかざせば、その場でクーポンが会員ページに追加される。お客様は「これで OK なんですね」と確認するだけで済む。この体験差が、リピートを生みます。
気をつけること ⑤:「失くしたら困る」の不安を先に消しておく
60 代のお客様が新しいものに慣れないもう一つの理由が、「これを失くしたらどうなるんだろう」という不安です。ポイントカードを失くしてスタンプが消えたご経験は、みなさんが持っています。
会員化のときに、次のひと言を添えるだけで安心されます。
もし失くされても、こちらでそのキーホルダーだけ止められます。ポイントは新しいキーホルダーに引き継げますので、大丈夫ですよ。
TAGPPI は管理画面からキーホルダー単位で無効化・付け替えができるので、この案内は嘘になりません。「失くしたら終わり」ではないことを、お渡しの瞬間に一言添えるだけで、体験の質が変わります。
「なくしたとき」「機種変更したとき」「スマホを買い替えたとき」— この 3 つの不安に、お店側があらかじめ答えを用意しておくと、お客様も安心して会員証を受け取れます。
気をつけること ⑥:「お客様の代わりに操作していい」と伝える
60 代のお客様の中には、レジ前で「自分でうまく操作できるかな」と緊張される方もいます。そういうときに一番効くのが、「操作、こちらでやりますよ」の一言です。
「操作をお店側で代行してもいい」というのは、実は多くのデジタルサービスでは NG です(本人確認の観点で)。TAGPPI は会員登録の手続き自体がないので、お店側がお客様のスマホをかざす動作をお手伝いしても、何も問題は起きません。
具体的な代行フレーズ:
- 「スマホをこちらに向けていただければ、私がかざしますね」
- 「お客様のスマホ、少しお借りしてもいいですか」(承諾を取ってから)
- 「(お客様が納得されたら)次回からは、こちらのカウンターにご自身でかざしていただければ大丈夫です」
1 回目はお店側で「お見せする」、2 回目からお客様自身で操作していただく。この段階を挟むと、抵抗感なく続けていただけます。「自分にもできるじゃない」と思っていただけたら、そのお客様はもう会員として定着してくれる可能性が高いです。
初月に見える 3 つの変化
上の 6 つを実践すると、初月から次のような変化が見えてきます。
- 1. 断られる回数が減る(15 秒以内の説明に絞った効果)
- 2. 「これ、便利ね」の声が聞こえるようになる(会員ページを見た反応)
- 3. 「私、ポイントいくつ?」と聞かれるようになる(自分ごと化)
3 番目の「自分ごと化」が起きたお客様は、次回以降ご自身で会員ページを開いてくださいます。ここまで来ると、会員証の運用は自走します。
やってしまいがちな 3 つの失敗
逆に、60 代のお客様への会員化がうまくいかないお店には、共通するパターンがあります。
失敗 A: 「若い人向けの表現」を使う
「タップで簡単!」「アプリ不要でスマート!」といったコピーが、逆に「若い人向けかしら」と距離を作ります。60 代のお客様への案内は、「Suica のような感じで」「難しくないですよ」のような、既に馴染みのある言葉で置き換えます。
失敗 B: 「あとで自分で登録してください」と URL を渡す
レジで時間がないとき、「これ持って帰って、あとで登録してくださいね」で URL を渡すと、ほぼ 100% お客様は登録しません。会員化は「その場で完了」が鉄則です。TAGPPI ならその場でかざすだけで完了するので、この失敗は起きにくい設計になっています。
失敗 C: 特典の受け取り方が毎回変わる
「今月は 10% OFF ですが、来月は 500 円引きです」のように特典の中身がころころ変わると、60 代のお客様は追いきれなくなります。特典の「フォーマット」は同じで、中身の値だけ季節で変える設計にすると、安心して使い続けていただけます。
まとめ:技術ではなく、気配りの設計
60 代のお客様に会員証を届けるコツは、実は技術的な工夫ではありません。「アプリと言わない」「説明は 15 秒以内」「特典はわかりやすく」「失くしたときの安心を先に」「操作を代わってあげる」。どれもお店側の気配りの範囲で、今日から実践できることばかりです。
TAGPPI は、これらの気配りを実装レベルで支える設計になっています。アプリが不要で、会員登録の手続きもなく、キーホルダー単位で失くしたときの無効化ができ、お店側の代行操作も自然に成り立つ。技術的な下地があるからこそ、お店側は「気配り」の部分に集中できます。
常連の 60 代のお客様との関係を大切にしながら、新しい会員証を無理なく育てていきたいオーナー様は、ぜひ無料プランからお試しください。事例協力店(先着 5 店舗)にご協力いただける場合は、Business プラン 1 ヶ月無料 + オリジナルキーホルダー 10 個無料の特典もご用意しています。
アプリ不要・会員登録不要の会員証、まず無料で。
キーホルダーを渡すだけで、そのお客さまがそのまま会員に。TAGPPI は無料プランで今すぐお試しいただけます。
